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今月読んだ本 [本]

盗まれた街 (ハヤカワ文庫 SF フ 2-2)
盗まれた街
ジャック・フィニイ 著


映画「インベージョン」の原作として、書店に平積みしてあったので手にとる。
何度も映画化されたSFの古典と言われる作品。

地球外生物に町が人間がのっとられる話。
巨大な莢(さや)が眠ってしまった人間の容姿、記憶を写し取って、
その人間と入れ替わってしまう。
人間の姿となった莢は、仲間を増やす為、
家々の地下室やクローゼットに莢を置いていく。

マイケルは、その事実に気づき、何とか逃げ出そうとするが、見つかり、
入れ替わっても何も変わらないのだと諭され、監視下に置かれる。
しかし、入れ替わると感情が欠落する事に気づいたマイケルは抵抗し、
ともに監視下におかれていたベッキィと一緒に逃げ出す。
逃げているうちに、巨大な莢が生えている畑にたどり着く。

結果として、マイケルは莢を撃退し、日常に戻っていく。

他の入れ替わった人々は、そのままなのかなぁ。
入れ替わっていく過程を読むと、元には戻れなさそうなのだけど。。。

「インベージョン」は、主人公が女性(二コール・キッドマン)となっていて、
息子の為に戦うといったストーリーになっているようだ。


夏の日のぶたぶた
矢崎存美 著

くすんだ桜色の体にビーズの黒目、右側だけがそっくり返った耳を持つ
バレーボールくらいの大きさのぶたのぬいぐるみ
「山崎ぶたぶた」のシリーズ

今回の主人公は、中学2年生の菅野一郎。
夏休みのある日、母親が弟を連れて実家へ行ってしまった。
母がいないだけで、いつもと変わらない夏休みになるのだろうと、
ちょっと冷めたような感じ。

コンビニの手伝いで、町の幽霊屋敷と呼ばれる別荘へビールの配達に行くと、
出てきたのは、しゃべって動くぶたのぬいぐるみだった。

始めは、ひどく動揺した一郎だが、美味しいジャスミン茶と
ぶたぶたお手製のマンゴープリンをごちそうになり、
すっかり打ち解け、毎日遊びに行くようになる。

母が出ていてから数日して、幼なじみの久美から
「私もついて行くから、明日お母さんを迎えに行こう。」と誘われ、出かける事になる。
一郎は、ぶたぶたに事情を話し、ぶたぶたについてきてもらう事にする。



登場人物が少ないせいか、物語がちょっとあっさりしている感じが否めない。



最後の記憶
綾辻行人 著

若年性痴呆症で入院した母親、
最近の記憶や印象の薄い記憶からなくなっていき、ある日髪が真っ白になる事から、
「白髪痴呆  」とも言われるこの病気は、遺伝性が極めて高いと聞かされた主人公は、
大学の研究にも没頭できなくなり、発症の恐怖におびえている。

「あいつが、あいつがやってくる」 ときおり病床で母親が見せる恐怖におののく様子を見て、
母に残されたのは、幼い頃に経験したという「凄まじい恐怖」の記憶だけなのかと思い、
そんな母に自分を重ねる主人公。

母の母も「ぼけてあっという間に亡くなった」という話を聞いた事を思い出し、
ますます遺伝による発症の恐怖に襲われた主人公は、
友人とともに母の生まれ故郷を訪ねる。

母の生まれ故郷で、主人公は、母が幼い頃経験した「凄まじい恐怖」と対峙する事となる。
とても奇妙な読了感が残った。


石の猿 上 (1) (文春文庫 テ 11-11)石の猿 下 (3) (文春文庫 テ 11-12)


石の猿 上・下
ジェフリー・ディーヴァー 著


リンカーン・ライムが活躍するシリーズ
今回、ライムが追い詰めるのは、国際指名手配されているゴーストと呼ばれる蛇頭。

密入国の手配を依頼した中国人達とゴーストが乗っている偽装した密入国船を見つけ、
上陸前に捕獲しようと巡視船を差し向け追い詰めるが、ライムたちの予想に反し、
ゴーストは、中国人たちを閉じ込め、船を爆破してしまう。
救命ボートで逃げようとする中国人達を殺害しようと、執拗に発砲を繰り返すゴースト。
が、何人かは生きて逃れる事が出来た。

ゴーストを取り逃がしたライムたちは物的証拠を集め、ゴーストの手がかりをつかもうとする。
一方で、ゴーストは逃げた中国人達を殺害する為、中国人たちの行方を探し始める。

そのうち、第2、第3の殺人がおき、ライムたちはその現場の証拠を集め、分析し、
ゴーストに肉薄する。

中国人達はゴーストに殺されずにすむのか、ゴーストはまんまと逃げおおせてしまうのか。
何度か、「あっ」を思わせる仕掛けがあり、スピード感もあり、引き込まれる。

ある1人の中国人がとてもいい味を出している。
この中国人にライムはウエイチー(囲碁)を習う。
ライムのお気に入りのゲームになる予感がする。



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