今月読んだ本 [本]
とっても不幸な幸運
畠中恵 著
新宿にある「酒場」という酒場が舞台の現代物。
「酒場」は、アンティークな家具と高級で美味しいお酒がおいてあるシックなお店なのだが、
そこに集う人々は、一癖も二癖もありそうな人々ばかり。
マスターは、その最たるものである。(本人は認めていないが)
そんな「酒場」に百均で売られている奇妙な缶を持ちこまれる。
最初に持ち込んだのは、マスターの義理の娘。
缶を開けた時、亡くなった母親の姿を見たとマスターに告げるが取り合ってもらえず、
マスターと吉を聞いていなかったが、学校で同級生が困っている話を聞いて、
同級生のトラブルを解決してもらおうと缶の中に干からびたきのこを入れてきた。
その缶を開くと何かしら厄介なことが起こるが、なんとなく解決してもらえるということで、
常連が次々と缶を持ち込む。
畠中恵=「しゃばけ」などの時代物といったイメージが強いが、
現代物の面白いと思う、「百万の手」も良かったし。
アンティーク鑑定士は見やぶる
エミール・ジェンキンス 著
スターリング・グラスは、リーモントを拠点にしているアンティーク鑑定士。
ある日、老婦人が急死し、遺産の鑑定をしていたスターリンは、
とても高価なサモワール(コーヒーポット)があることに気がつく。
また、ニューヨークに住む老人から、人形の鋳型を鑑定して欲しいと
依頼があった。
人形に関しては、得意分野ではないスターリングだが、
イロイロ調べていくうちに人形のほうが高値であることを知る。
サモワールと人形、何も共通点がないように思われるが、
そこには、大掛かりな犯罪が関係していた。
著者自身は現役のアンティーク鑑定士なんだそうだ。
主人公が新聞のコラムで読者の質問に答えていた品物が、
次の章に登場するため、読んでいて?を浮かべることなく物語に入っていける。
この辺は、現役鑑定士ならではなのではないだろうか。
2008-04-30 23:20
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